日本には、昔から信仰の対象と存在されてきた立派なお寺が全国各地にあります。
その歴史は深く、仏教を伝来した飛鳥時代から始まり、現在でも残されているお寺は数多くあって、たくさんの方が神聖な場所として訪れています。
お寺それぞれにかかわった人物や出来事、建てられた意味などが異なり、深く知ると歴史に飲み込まれていき、改めて建築物を見るとより楽しめますね。
昔から存在している日本最古の代表的なお寺について5つ紹介します。

お寺と歩む日本の歴史

現代の方にとってお寺のイメージは、亡くなった方の供養や法要を執り行ってもらう場所であり、葬式やお参りに伺う機会の方が多いのではないでしょうか。
しかし、中にはお寺に参拝する時に御朱印帳に御朱印を押してもらうことが趣味にしているなど、参拝を目的としている方も増えてきており、注目を集めています。
歴史の教科書にも出てきたように、お寺は日本の歴史に欠かせない建築物です。
108つの煩悩を除夜の鐘が一年で一番注目される日でしょうか。

お寺の歴史は、飛鳥時代に仏教が伝来したことによって、仏像を置くために建設した場所と言われており、神聖な場所というよりは仏像の保管場所という意識の方が強かったようです。

その後奈良時代へ進むと仏教が定着し始め、僧が住んでいる場所として認識するようになり、様々の神の本地が定められ、神像が僧侶の形で制作されるようになりました。
お釈迦さまや阿弥陀さま、観音さまなどインドからやって来た仏様を祀っている神聖な場所として、現在でも参拝している方が数多くいます。

日本最古のお寺について

日本には全国各地にお寺があるということは認知されていますが、その歴史や最古のお寺はどこなのかあまり知らない方もいるのではないでしょうか。
日本で最初の創建されたお寺は、仏教を保護した蘇我馬子によって建てられた飛鳥寺になります。
596年から蘇我馬子が外来の仏教に力を入れていたのですが、対立して戦になり、勝つための祈願をすべく飛鳥の地に建てられたと言われています。
一度鎌倉時代に伽藍の大半を焼失してしまいましたが、江戸時代に本堂を再建し今も形として残っています。

現在では本堂を中心に観音堂や鐘楼などがあり、良縁成就や商売繁盛、学業成就を願い水をかけてお祈りすると叶うと言われている石仏三大を拝みに来る方もたくさんいるようです。
飛鳥大仏の名前でも知られている大仏は、日本最古の仏像と言われています。
蘇我馬子の親戚関係にあり共に協力していた聖徳太子の祀られており、日本最古というだけあって、歴史を感じられるお寺なのではないでしょうか。

歴史が深い日本のお寺

歴史が深い日本のお寺

日本最古のお寺と言われている飛鳥寺にも協力した人物の名に聖徳太子が挙げられます。
聖徳太子は、日本歴史の教科書でも最初の方で習い、頭に残っている方も多いのではないでしょうか。
聖徳太子といえば、政治家であり、10人以上の人が発した言葉を漏らさず一度で理解し、的確な答えを返したという豊聡耳の持ち主であったと有名ですが、607年に法隆寺を建てたことでも知られています。
父である用明天皇の願いであった寺院建立と薬師像の安置をかなえるために創建されたようで、聖徳太子の人柄から学業成就や諸願成就などの御利益があると言われるようになりました。
現在も世界で最古の木造建築と言われている五重塔や金堂を見に来る修学旅行も多く、その歴史ある美しいお寺は現在でも残っています。

聖徳太子が亡くなった後、供養のために622年に建てられたと言われている京都最古の広隆寺は、日本の歴史書の日本書記にも記述されていますが、現在でもはっきりした目的や時期など正しい記述が残ってはいません。
しかし現在でも建築物はしっかりと残されており、国宝である弥勒菩薩半跏思惟像など数多くの貴重な仏像を間近で見ることが出来るため、仏像の好きな方にも人気です。

飛鳥時代ならではの建築技術

日本にある伝統的なお寺はどれも現代では再現することが出来ないような建築技術が特徴的です。

特に飛鳥時代からあるお寺は、円柱が胴張といってふくらんでいたり肘木や斗が雲型、雨除けのためにつけられたもこしなどがあり、現代の建築には真似できないような技術でとても貴重ですね。
飛鳥時代のお寺には、法隆寺や広隆寺など以外にもたくさんありましたが、中に火事で延焼したり災害で壊れてしまったりと、残念なことに今では見ることのできない建築物も存在しています。
四天王寺もその一つで、聖徳太子建立七大寺と呼ばれ、聖徳太子が関わったお寺の一つであり、593年と飛鳥寺よりも古くから創建されました。
しかし、台風や大空襲により壊滅してしまい本来の面影はなくなってしまったのです。
それでも壊滅する度に再建しようと努力をし、現代では最初に建てられた四天王寺を忠実に再現したようで、創建当時の重要文化財を所蔵しているところもあるようです。

最古のお寺は奈良に建てられていることが多く、有名な薬師寺もその中の一つです。
薬師寺は奈良時代のお寺であり、当時の天武天皇が皇后さまの病気が治ることを祈って創建されたと言われています。
薬師寺も火災や兵火などで、ほとんどの堂塔が焼失し、現在では東塔のみが奈良時代の建物ですが、その後金堂や西塔などが建てられ、華やかな白鳳様式を見ることが出来ます。

日本のお寺は歴史が深く、時代と共に様々な経験を積み重ねてきました。
現在でも残っているお寺は多く存在しており、その風貌な建築物はどれも威厳を感じますね。
また、神聖な場所として心を落ち着かせるために参拝している方もいるのではないでしょうか。
どれも興味深い歴史なので、歴史を知った後でお寺を訪れ、その建築物と照らし合わせてみるのも良いですね。
古くからあるお寺の歴史について興味が湧いた方は、一度訪れてみてはいかがでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です